偏差値40から独学で早稲田満点合格!現代文の対策方法

早稲田に独学合格

こんにちは、坂上です。

自身の経験を活かし、偏差値40台から早稲田に逆転合格を目指す受験生を支援しています。

偏差値40からの早稲田に逆転合格の鍵を握るのは現代文です(なおここでいう現代文とは早稲田を想定していますので、評論文のことを指します)。

実際に私は夏まで偏差値40の絶望的な状況から、本番では満点を取ることができましたし、そこで身につけたメソッドで教え子を合格させています。

なぜそんなことができるのか?それは現代文という科目の特性にあります。

受験勉強で一番大変なのは問題を解くために必要な知識を覚える事です。

しかし現代文は問題を解くうえで知識を覚える必要がほとんどないのです。


現代文が短時間でできるようになるメリット


現代文が短時間でできるようになる分かりやすいメリットは、まず現代文自体で高得点が取れるようになることです。特定の科目で高得点が取れれば、模試の偏差値も上がり、合格の可能性もグッと高まります。

また英語(評論文)は、英語で書かれている評論文であり、ほぼ確実に日本語で書かれている評論文(=現代文)より内容は簡単です。

私はこれをまじまじと実感したのですが、現代文を解く力が上がれば、英語の長文読解能力はほぼ確実に上がります(逆はあまりないのは、文章の内容自体は現代文の方が難しいからです)。

そして受験勉強は時間との勝負ですので、時間をかけずに成績が伸ばせる科目は非常に大きな武器になります。

例えば、1か月勉強するだけで、現代文が入試に対応できる力が身に着けば、他の科目に大幅に学習時間を割くことができます。

逆に言えば、もしいつまでもできるようにならないと…ぞっとしますね。


受験科目(私立文系)の特徴

私立文系は原則3科目の入試で、王道は英語・国語(現代文+古典)・社会です。

そして各科目の問題を解くために必要な力を、知識と思考力という観点で見た時、その比重の大きさが変わります。

知識の比重が大きい科目が社会や古典です。社会や古典の問題を解くうえで思考力は必要ですが、圧倒的に知識の比重が大きくなります。

『折りたく柴の記』を書いたのは?(答え:新井白石)

(複数の『なむ』を指定して)次の『なむ』の中で、文法上ほかと異なるものは?

などは思考力うんぬんではなく、知識がなくては解くことができません。

そして英語は思考力も必要ですが、知識も必要になる科目です。単語や文法などの知識がなくて、問題を解くことはできません。

漢字やことわざ、慣用句、文学史など一部には知識が必要な問題がありますが、現代文は問題を解くうえで知識はほとんどいりません。

それがよく分かるのが復習の仕方です。

例えば社会や英語などでは、問題と解答を丸暗記しても一定の効果がありますが、現代文でこれを行ってもほとんど意味がありません。

問題が変われば、答えが変わる…というより全く同じ文章が試験に出れば、それは奇跡に近いでしょう。


現代文を苦手とする生徒の特徴

①読み方が分からない

現代文を苦手としている生徒には2つの段階があります。

まず第1段階は『読み方が分からない』という段階です。

そして第2段階が『どれが正解の選択肢になるか分からない』という段階です。

まず『読み方が分からない』という生徒に多いのが、『読書』と『(入試における)読解』の違いを知らないということです。

『読み方が分からない』という生徒は『読書』をしています。『読書』の目的は楽しむことや知識を収集することなどで、本から得られる感想は人によって異なります。

というより異なっていいのです。例えば『竜馬がゆく(司馬遼太郎)』を読んで坂本龍馬に憧れる、勝海舟に憧れる、西郷隆盛に憧れる…など読む人によって感想は違うのが普通です。

しかし、『(入試における)読解』は答えが必ず1つになるように作られています。強調しますが、これは必ずです。

例えば数学の問題で、答えが3だったり、10だったり…と答えが1つに定まらない場合、ほとんどの人は違和感を感じるはずです。

現代文も試験の1つです。○×をつけるのであれば必ず答えがあり、答えがあるのであれば必ず根拠があります。

そしてその根拠は本文にしかありません。このことを理解していれば、現代文は必ず解けるようになります。


現代文を解く魔法は『自分はどう思うか?』からの脱却


偉そうに語っていますが、私も元々は現代文が大っ嫌いで、偏差値も40前後でした。

読書は好きなタイプでしたので、完全に読書の読み方で現代文の本文を読んでいました。

模試やテストを解いている時に感じたのは、本文を読んでふーん。選択肢を選ぶ時には『別にどれも間違ってなくね!?』で、自分が好きだと思う選択肢を選んでいました。

それが本格的に勉強する中で、ガラッと変わったのですが、そのきっかけは『自分がどう思うか?』ではなく、『本文にはどう書いてあるか?』だけ意識して解くことでした。

たったそれだけ?と思われるかもしれませんが、それだけです。というより現代文の勉強とは、突き詰めるとそれだけなのです。

そこ(本文)に答えが書いてある!それが『(入試における)読解』です。


②どれが正解の選択肢になるか分からない


本文に書いてあることが分かるようになると、次のSTEPとして『どれが正解の選択肢になるか分からない』かという状況に陥ります。

選択肢は受験生を悩ませるように作られています。

しかし答えが1つになる根拠が必ず存在しています。正解以外の選択肢には、必ず間違っている部分があります。そして根拠は全て本文にあります。

自分自身の経験や知識の中に答えはありません。というよりそれは問題を解くうえでは邪魔になりますので、そういった先入観・思い込みは完全に排除しましょう。

例えば、『人類の歴史を紐解くと、言葉がなくても分かりあうことができる』という主張の読解文が出たとします。

こういった問題の場合、『人は言葉を通じて分かりあうことができる』という選択肢は、×の選択肢となる可能性が高いです。

どんなにそれは違うだろ!と思っても、『自分がどう思うか?』ではなく、『本文にはどう書いてあるか?』で解くのです。

これができるようになるだけで現代文の成績は驚くほど変わる、そして他の科目に時間をかけられるようになれば合格の可能性は高まります。


現代文の特徴は「主張」が繰り返されること

入試における読解力とは要約力である


現代文とは簡単に言ってしまえば「筆者の主張は何か?」ということに回答する科目です。

そして一定の文章量があっても、筆者の主張は1つです。現代文とは数ぺージにわたって書かれている文章から「筆者の主張は何か?」を見つける科目です。

つまり『入試における読解力』とは『要約力』のことを指します。

現代文で扱われる文章を長いな~と感じられる方も多いと思いますが、入試で扱われる内容は、出典の本の一部分にすぎません。

そしてこの中で「筆者の主張は表現を変えて繰り返される」のです。

このように短い文章の中で、表現を変えて説明するのは、全く同じ言葉を使うことによる飽きを防ぐ意味もありますが、いかにこの変化を見逃さずに本文を読めるのか?が問題を解くコツです。


筆者の主張は表現を変えて繰り返されるとは?


これは実例を使って説明をする必要があります。

例えば早稲田大学・教育学部・文系(2014年度の大問①)を使って説明をします。


素材として読みやすい問題ですので、一度解いてみる事をおススメします。

この問題で筆者が主張している事は、「ドキュメンタリーでは何らかの悪意を持って現実を撮る(5段落目)」です。

そしてこの言葉を違う表現に言い換えて何度も繰り返しています。ちなみに私がチェックしたのは以下の箇所です。

ある邪な犯行意識(6段落目)

いかに善人ぶった振りをしていようと、本質的には悪党である(9段落目)

邪悪な精神(10段落目)

犯行(10段落目)

犯行意識(10段落目)

暗闇の影の濃淡(10段落目)

邪な欲望(12段落目)

自分の内側をも残忍に脱がせることになるというつらさや業(12段落目)

映像の犯罪行為の第一(13段落目)

キャメラを構えて、映像を<とる>行為にある(13段落目)

映画界でキャメラを廻すことを、「シュート=撃つ」と呼ぶ(13段落目)

映像の犯行意識の第二の局面(19段落目)

編集作業の中での悪意(19段落目)

悪意に満ちた編集者(20段落目)


これらの表現の変化を外さなければ、本文を理解することができます。

そしてここまでくると、後は選択肢を選び間違えなければ、問題に正解することができます。


選択肢の根拠はただ1つ「本文にどう書かれているか」

注意すべきなのはまず「一般論」


問題を作る立場になると分かるのですが、解答者に誤答を選ばせる方法で有効なのは、まず一見もっともらしいが本文には全く書いていない「一般論」です。例えば以下の文章を読んでください。

コロナウィルスの影響もあり、リモートワークが進んでいます。リモートワークを利用するメリットとして、多くの人に挙げられるのは通勤・帰宅がなくなることです。リモートワークの勤務時間は会社の勤務と同じですが、通勤・帰宅の時間がなくなるので、通勤時間が長い人は時間の自由度が高くなります。また通勤時間が短い人でも、ラッシュの混雑を避けられるため、非常に魅力があります。その他にも仕事に集中しやすい環境で仕事ができるため、リモートワークによって、仕事の効率が上がるとう点も挙げられます。一方これを企業の視点で見れば、従業員の通勤がなくなるので、通勤手当の削減や、机や椅子といった備品のシェア、オフィスのスペースの縮小など経費削減が可能です


この本文に対して一般論とは、

リモートワークによって仕事の場所に制限がなくなるため、仕事と育児・介護・病気治療などが行いやすくなる 


という、世の中でよく言われている内容の選択肢を用意することです(本文には全く言及がありません)。

書いてある…しかし「言い過ぎ」には要注意


一方、本文には書いてあるものの、そこまで言ってない!という表現で、誤った選択肢に誘導する場合もあります。それが『言い過ぎ』です。

例えば上記の例文で、

通勤時間が短くなることや自宅で集中して仕事ができるようになることで、仕事の効率が大幅に上がる


一見間違ったことが書いていなさそうですが、「大幅に」というのは言い過ぎな表現です。

他にも

リモートワークは、労働者の生産性の向上や企業が費用の削減をする唯一の手段である


「唯一の」という表現があるだけで、この選択肢は本文の内容と異なります。これもまた言い過ぎな表現です。

本文と選択肢を見比べて、「ここまでは言ってないだろ!」というものは×にしていきましょう。


解説を読んで、3日後に本当にそうか?と振り返る


この記事の中でも、現代文は問題と解答を丸暗記しても意味がないとお伝えしてきました。

しかし、なぜそういう結論になったのか?という思考のプロセス、根拠追いは非常に重要です。というより現代文の勉強とは究極的にはこれしかないのです。

そしてその時になるほどな~と思うだけでなく、3日後に解説を見返してください(別に3日後でなくてもいいのですが、これはキメの問題です)。

そしてその時に「本当にそうか?」と疑いながら解説を見返してください。

そして再度思考のプロセスを追っていくことで、なぜそうなるのか?という考えがより身につきます。ちなみに英語や数学といった思考力が問われる科目も同じです。

現代文の勉強の仕方が分かると他の科目の成績が伸びるのは、こういった習慣が他の科目にも転用できるからです。


まとめ


なぜ現代文は短時間で成績が伸びるのか?と言えば、問題を解くために必要な知識がほぼ全て本文に書いてあるからです。

しかしそれでもみんな解くことができない根っこにあるものは、『読書』と『(入試における)読解』の違いを知らないことです。

「表現を変えて繰り返される筆者の主張」を捉え、選択肢と本文がどのように一致しているのか?を探しあてましょう。


ここまで紹介してきたことは、現代文を解くうえでの基本中の基本ですが、これらを意識するだけでも結果は変わってきますので、是非実践してみて下さい。


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