こんにちは、坂上です。
自身の経験を活かして、偏差値40台から早稲田逆転合格を目指す受験生を支援してきました。
逆転合格の鍵は、長期休暇が握っています。
特に夏休みはその顕著な例で、私自身が夏休み前と後で、科目によっては偏差値が20以上上がっていました。
長い時間、そしてそれを長い期間で継続するのは非常に大変なのですが、その理由は①具体的なやり方が分からない事と②勉強が楽しくないからです。
そこで今回は以下の2つについてご紹介します。
①勉強を継続するための具体的なスケジュール
私の夏休みのスケジュール
生徒にも紹介している受験時代の自分の具体的な学習スケジュールは以下の通りです。
このスケジュールだと15時間勉強していますが、合間合間に休憩を入れてそれがだいたい1時間なので14時間となります。
長期休暇においても効率的な学習をするために意図を持って勉強していました。
勉強している時間帯によって①~⑦の分類をしていますが、それぞれ何を目的としてその学習をしていたかについて触れてまいります。
①起床→前日に解いた問題の振り返りなど
皆様も経験があるかもしれませんが、勉強でエネルギーを使うのは始める時です(始まれば結構続けられる)。
起床直後は長めの休憩を取ったようなものなので、始めるために最もエネルギーを使います。
また朝一番はまだまだ頭が働いていないので、思考力を使うにはあまり向いていません。
そこで行っていたのが、昨日解いた問題の振り返りです。
すでに昨日解きなおしているので、パラパラと見直せばいいで軽めに出来るのと、一日経った頭で見直した時だから気がつくことや、昨日やったのに忘れてしまっている事を把握できます。
エビングハウスの忘却曲線と呼ばれるものがありますが、勉強してから24時間以内に復習することは効果の高い学習でもあります。
②日本史の実況中継・ノート作り、現代文の実況中継・問題演習
ウオーミングアップが終われば、朝は疲れもありませんので、勉強には非常に適した時間帯です。
そこで私が実行していたのは一番伸ばしたい科目を勉強したことです。
科目の優先順位のところでお伝えしましたが、私が最初に最も力を入れたのが日本史です。
そこで日本史の新しい単元を進めるのは午前中と決め、徹底的に行っていきました。
また同じ科目ばかり勉強していると飽きがくるので、キリのいいところで次に重視していた現代文を行っていました(問題集&実況中継)。
③起床→午前中に解いた問題演習の直し、調整時間
起床直後のところでも説明しましたが、長めの休憩を取った後は、始めるために最もエネルギーを使います。
そのエネルギーを生み出すために、意図的に午前中の勉強でやり残しを作ります。
問題演習であれば答え合わせ、ノート作りであれば書いていない範囲を残しております。
すると中途半端になっている気持ち悪さを解消したいのと、やりたい事が明確なので勉強に向かうパワーが出ます。
これによって午後の入りが非常に良くなり、午後の学習自体が非常に良い流れになるのです。
④古典の実況中継、英語・古典・日本史の問題演習
一眠りして午後のウオーミングアップが終われば、非常に元気な状態になります。
当時の私はよく知りませんでしたが、時間医学(生体リズムの医学分野への応用)によれば、13~17時の時間帯は気力・体力ともにピークになる時間だそうです。
やる気を溢れさせるドーパミンや、アドレナリンなどのホルモンの血中濃度が最も高まり、交感神経の活動も強くなることで、能力を発揮しやすい状態になるようです。
まさに静より動の状態ですので、どんどん問題を解いていきましょう。
⑤午後に解いた問題演習の直し
これも夕食後に一息ついた後で勉強に入りやすくするために行っています。
そして夜に入ってきましたので、徐々にクールダウンに入っていきます。
⑥⑦古文および英単語・熟語暗記
ここまでで10時間以上勉強しており、さすがに疲れてきています。
この時間帯に複雑な思考を要する問題を解いても効果は低いですし、理解が必要となるような学習も同様です。
そういった事を考慮して、この時間帯は単純な暗記作業を行います。
これには一定の効果があるようです。
なぜかといえば睡眠と記憶は密接にかかわっているようで、脳では睡眠中に情報が整理され、記憶として定着されるようです。
また寝る前のクールダウンの時間になりますので、睡眠の邪魔になるような勉強でもありません。
そして1つ1つ暗記していくものなので、眠くなったところでやめればいいという素晴らしい性質もあります。
②学習の継続を楽しみながら行う方法(学習実績表)
目に見える勉強量が自信になる
そしてこの長時間の学習を継続的に行うための強い味方が、学習実績表です。
私は細かい学習計画表は作りませんでしたが、この学習実績表はフル活用!これが私自身が受験を勝ち抜くための大きな役割を果たしましたし、講師として受験生にアドバイスする時に必ず使用していました。
実物はこんな感じです。
学習計画表よりも学習実績表を重視したのは、当たり前かもしれませんが、勉強は結果だからです。
そのため計画というのは大まかでいいのですが、何をしたか?については必ず振り返りが必要です。
また模擬試験などがない時期は、自分の伸びをなかなか実感しにくいというのが率直な感想です。
この学習実績表を使用することで自分がどのくらい勉強をしているのか?という事が一目で分かります。
長い受験勉強において、目に見える形で自分の勉強が進んでいる様子というのは、バカにできないくらい励みになります。
学習実績表の使い方
学習実績表の使い方は非常にシンプルです。
これを1週間単位で行っていきます。
学習実績表を使う効果
学習実績表を使う効果は以下の通りです。
■学習のバランスが一目で分かる その他で言えば、使用する目的と重なるのですが、色の割合でパッと見て自分が何を学習しているかが分かります。先ほどシートの記入例を表示しましたが、私の夏休みは日本史が中心でした(黄色のマーカーでシートが染まる)。
■自分の積み重ねてきた量が自信につながる この実績表が10枚、20枚(10~20週)になった時には、自分がどのような学習をしてきたかという変遷が分かります。受験は最後は自信だと思っていますが、私は受験会場にこの学習実績表をファイリングしたものを持っていきました。こんなに勉強した自分が落ちるはずがない!と思い込むようにしました(実際は受験生はみんな勉強してきているのですが、こういう場合は思い込みが大切です)。ボロボロになった問題集、自作のノートなど自分の学習の成果を振り返るものは自分に自信を与えてくれます。
この類のものは完璧を求めても継続がしにくいのですが、簡単な事でも継続し続けていく事で、大きな成果につながります。
まとめ
勉強を継続するコツは、とにかく自分が継続できる方法を見つけることです。
私の場合は、ここまで紹介してきたことが、継続できる最高の勉強の仕方でしたので、長期休暇の間は学習実績表を塗りながらひたすらこのペースで学習していました。
単純計算では14時間×40日=560時間の勉強が出来たことになります。
平日が1日3時間の勉強と考えれば、実に半年分に相当します。
逆転合格のためには長期休暇(夏休みなど)をどのように使うか?が非常に重要になりますので、参考になればと思います。