こんにちは、坂上です。
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国土利用計画法は平成26~30年の5年で3回の出題ですが、覚えるポイントが少ないので、出た時には確実に正解できるようにしましょう。
そもそも国土利用計画法とは何のためにあるのか?
国土(土地)の適正な利用!というのが大目的ですが、その障害となる地価の急上昇を防ぐためです(特に宅建においてはここをおさえる)。
では地価はどうすれば急上昇するのか?といえば、短期間で土地の売買を繰り返した時です。
宅建で問われるのは、ほぼこの内容になりますので、目的を理解したうえで各論に入っていきましょう。
問題演習 平成30年・問15
問題
1.事後届出に係る土地の利用目的について、甲県知事から勧告を受けた宅地建物取引業者Aがその勧告に従わないときは、甲県知事は、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。 2.乙県が所有する都市計画区域内の土地(面積6,000㎡)を買い受けた者は、売買契約を締結した日から起算して2週間以内に、事後届出を行わなければならない。 3.指定都市(地方自治法に基づく指定都市をいう。)の区域以外に所在する土地について、事後届出を行うに当たっては、市町村の長を経由しないで、直接都道府県知事に届け出なければならない。 4.宅地建物取引業者Bが所有する市街化区域内の土地(面積2,500㎡)について、宅地建物取引業者Cが購入する契約を締結した場合、Cは事後届出を行う必要はない。
さあ、いかがでしょうか?
解説
選択肢4は国土利用計画法の超・重要ポイント、事後届出が必要な面積で解く問題です。
短期間での土地売買の繰り返しを規制するために、一定の規模の土地の売買などには届出が必要になります。
この届出には事前と事後があるのですが、事前届出の対象になるのは小笠原村だけですので、宅建で出題されるのも事後がメインになります。
そしてこの事後届出が必要な面積が、この単元で一番覚える必要がある内容となりますので、まず最初にこれを説明します。
事後届出が必要な面積
事後届出が必要な面積は以下の通りです。
ちなみに私は以下のように覚えました。
滋賀に張飛ごと(しが2、調・非5、都10)
これを踏まえて選択肢4を見てみましょう。
市街化区域内の売買契約(対価を伴う取引)で、事後届出が必要なのは2,000㎡以上です。
選択肢の市街化区域内の土地(面積2,500㎡)は事後届出の面積要件に該当しますので、権利所得者は事後届出をする必要があります。
よってこの選択肢は誤っています。
国や自治体との契約は事後届出不要
選択肢2にも、都市計画区域内の土地(面積6,000㎡)と面積が書いてありますので、一瞬ここに注目して解こうとします。
しかしこの選択肢は、他の超・重要ポイントに目を向けましょう。
それは国や自治体 (都道府県・市町村など) との契約は事後届出がいらない!という事です。
法律の目的に立ち返ってください。
国や自治体(都道府県・市町村など)が地価の急上昇に加担するかといえば、しないだろう!という事です。
ということで契約当事者の片方もしくは双方が国や自治体である時は、事後届出がいらないのです。
よってこの選択肢は誤っています。
その他の選択肢について
超・重要ポイントではありませんが、残りの選択肢についても解説をします。
はい、その通りですので、この選択肢が正解になります。
超・重要ポイントではありませんが、この内容の基本事項ですので、確認だけはしておきましょう。
ちなみに同じような観点で見た時に、届出をしなかった場合は、懲役や罰金などの罰則があるという事は、時々出題されますので、覚えておきましょう。
事後届出は、権利取得者(売買であれば買主)が、契約を締結した日から2週間以内に、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出る必要があります。
よってこの選択肢は×になります。
この点も超・重要ポイントではありませんが、この内容の基本事項ですので、確認だけはしておきましょう。