予想合格点出しました!2020年度宅建講評(12月)

宅建に独学合格

こんにちは、坂上です。

働きながら宅建に一発で合格、その経験を通じて毎年宅建の受験者を支援しています。

2020年度はコロナの影響で宅建が年2回行われました。

10月の問題の分析については以下をご参考にしてください。



毎年問題の講評と参考までに予想合格点を出していますが、2020年度も行います。



予想合格点:37~38点


問題の難易度や受験生の点数の取り方を見ると37~38点になる見立てでいます。

日建学院38±1、TAC38±1、LEC37±1、ユーキャン37±1、資格の大原36となっていますが、10月と比較すれば割と点数が揃っています。

ただし受験率が64.0%(10月は82.8%)と非常に低いので、この受験率の下落が合格点にどの程度の影響があるのか?というところです(詳細はこちらをご確認)。

ちなみに最も受験率が低かった神奈川県は51.1%…年末や講習受講者の受験が無い事もありますが、半数が受験しないという結果となりました。

以下に、各単元の2020年度の簡単な講評をまとめました。

権利関係は10月より難しい(力を入れた受験生とそうでない受験生の差がつきづらい)、宅建業法・法令上の制限・その他などは、かなり取りやすかった印象を受けます。


①権利関係(問1~14)


民法改正があり、最も注目された単元です。

問1から不法行為、かつ自信を持って答えづらい問題でした。

宅建は問題を解く順番も重要になりますが、こういう問題から始まることもありますので、権利関係からやらない方がいいという分かりやすい例です。

問2の代理は解きやすい問題であり、改正点をきちんと覚えている受験生であれば解けたともいます。

問3の親族は見た事がない論点の問題です。解ければラッキー、来年以降受験する人が無理をして覚える必要はない問題です。

問5の時効も改正点に関する問題ですが、簡単ではない1問です(ただし権利関係の中では解きやすい問題です)。

問7はTHE改正点の問題で、契約不適合責任の内容をきちんと覚えておけば解ける問題です(2020年であれば合格の為には解きたい問題です)。

問8の祖父母への相続というのも今まで見た事がない問題です。これも問3同様、解ければラッキー、来年以降受験する人が無理をして覚える必要はない問題です。

問9の地役権もあまり出題されない論点のため、範囲を絞って受験していた生徒には取りづらかった問題だと思います。

問10の共有は合格のためには解いておきたい問題です。

問11・12が借地借家法(2問ともやや難しいが1問は取りたい)、問13が区分所有法(解きやすい)、問14が不動産登記法(難しい)という構成は例年通りです。

判決文が出なかった、抵当権が出題されないなど、問題の作成者が変わったのか?と思わせるような出題内容でした。

過去問で見た事がないような問題が多かったため、権利関係に時間をかけていた受験生とそうでない受験生の差があまりつかなかった問題でした。

解くべき問題と解けない問題がはっきりしていますが、こういう流れだと解ける問題も落としてしまうことがあります。

難し目の予想問題を解く価値はこういう状況でも、解くべき問題を見抜く…ということにありますので、余裕がある方は解いてみてください(ギリギリの方にはすすめません)。



②法令上の制限(問15~22)


法令上の制限は良く出る範囲や数値の語呂合わせを中心に勉強するのが一番コスパのいい勉強法です。

そして2020年度の宅建でも、問16(開発許可)、問19(宅地造成等規制法)、問21(農地法・簡単)、問22(国土利用計画法)という単元と問の組み合わせは10月実施の受験と全く同じです。

頻出事項がまた出た…という印象ですので、コスパ良く、覚えるべきポイントを覚えることの重要性を改めて感じる問題構成です。

問15の都市計画、問17・18の建築基準法は絶対に落とせない問題です。

ちょっと解きづらいというのは問20くらいで残りは解いてほしい内容です。


③税・その他(問23~25)


問23~25は10月と異なる範囲が出題されました。

問23:10月・印紙税、12月・登録免許税

問24:10月・不動産取得税、12月・固定資産税

問25:10月・不動産鑑定評価基準、12月・地価公示法

基本的な内容ですので、10月と同じところ!という勉強をしていなければ全問解けると思います。

問15からも含めて全問正解が可能な内容です。


④宅建業法


個数問題は2019年度の6問から5問になりました(10月の4問からは1問増加)。

問32(重要事項説明)、問35(37条書面)、問38(宅建士)のように個数問題では悩まされるものもありましたが、過去問を中心に対策をして、文章を読んでいれば満点近く取れるはずです。

10月も基本的な問題ばかり出ましたが、同じような傾向となりました。



⑤5問免除範囲


2020年度の12月も例年と同じ構成になりました。

問46(住宅金融支援機構法)は簡単です。

問47(景品表示法)も簡単です。

問48(統計)は売上高営業利益率及び売上高経常利益率という珍しい用語がありますが、正解の選択肢である宅地建物取引業者数が分かれば解ける問題です。


問49(土地)も簡単に解ける問題です。

問50(建物)は10月は建築的な専門的知識がいる問題でしたが、今回は簡単に解ける問題です。


この範囲でのケアレスミスは痛いので、満点を取りましょう。


12月受験者の方は2月17日(水)の合格発表を待ちましょう。







今回もお読み頂きありがとうございました。

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