こんにちは、坂上です。
宅建に独学合格、そのノウハウを活かして毎年多くの宅建受験生を支援しています。
働きながら宅建の勉強をするのは大変です。
そこでコスパ良く勉強することが大切なのですが、問45~問50はここ数年毎年同じ構成になっており、ちょっとしたコツを覚えるだけで満点を狙えます。
問46は住宅金融支援機構ですので、この問題の得点の仕方について紹介いたします。
住宅金融支援機構の問題は誤っているものを選ぶ
正しいものを選ぶのか、誤っているものを選ぶのかで問題を解く心構えが違う!というお話を以前させて頂きました。
住宅金融支援機構は平成19年の出題開始以来(それ以前は住宅金融公庫)、ずっと誤っているものを選ぶ問題です。
もし問題を見て、これが誤りでは?というものがあれば、(当然他の選択肢も吟味しますが)有力な解答候補になります。
具体的な出題のされ方は、前回同様、過去問をテキスト代わりに説明をします。
住宅金融支援機構とは?
フラット35という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
住宅の購入を考えた人であれば、間違いなく聞いたことがある言葉です。
簡単に言えば、民間金融機関と提携した、全期間固定金利の住宅ローンです。
これを民間金融機関と提携して提供しているのが住宅金融支援機構で、住宅金融市場における安定的な資金供給を支援しています。
そのため基本的な業務としては、住宅ローンの証券化支援業務、融資保険業務、直接融資業務などがあるのですが、それは問題を解く中で具体的に説明します。
問題を解く中で論点をおさえよう
平成30年・問46
独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。
2.機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。
3.機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。
4.機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
さあ、どうでしょうか?
解説をしていく中で、おさえるべき論点を説明していきます。
選択肢2・融資保険
2.機構は、金融機関による住宅資金の供給を支援するため、金融機関が貸し付けた住宅ローンについて、住宅融資保険を引き受けている。
融資保険という仕事にあたり、正しい選択肢になります。
民間金融機関の住宅ローンが債務不履行に陥った場合、住宅金融支援機構は金融機関に保険金を支払います。
選択肢3・ 証券化支援(買取型)
3.機構は、証券化支援事業(買取型)において、MBS(資産担保証券)を発行することにより、債券市場(投資家)から資金を調達している。
証券化支援事業(買取型)という仕事にあたり、正しい選択肢になります。
機構は民間金融機関の長期固定金利の住宅ローンを買います。
そしてこの住宅ローン債権を証券化したMBS(資産担保証券)を投資家に発行して資金を得ています。
冒頭でお話ししたフラット35が代表的な例です。
選択肢4・直接融資
4.機構は、高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る。)に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
直接融資業務という仕事にあたり、正しい選択肢になります。
住宅金融支援機構は民間では融資、民間だけでは対応が困難な災害関連融資などに限定して直接融資をしています。
具体的には以下の内容になりますが、民間の金融機関では融資がしにくい事への融資!というくくりで大まかに覚えておきましょう。
一問一答形式で解けば答えが見えてくる
選択肢2・3・4が正しい選択肢なので、正解の選択肢は残りの選択肢1になります。
1.機構は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権の譲受けを業務として行っているが、当該住宅の建設又は購入に付随する土地又は借地権の取得に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権については、譲受けの対象としていない。
譲受の対象になります。
正直、パッと見てこれが誤りだと判断はできませんが、他の選択肢も含めて一問一答形式で解く事で答えは導けますので、問題にあたってみてください。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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