こんにちは、坂上です。
自分自身の一発合格の経験を活かして、毎年宅建の受験者の合格支援をしています。
残酷なようですが、それまでにどのくらい宅建の勉強をしてきたか?は試験においては全く関係ありません。
試験はあくまで本番の出来で合否が決まりますので、直前期は試験の合格につながる事に時間を割きましょう。
そこで宅建の本番を想定した時に必ず行ってほしいのは時間配分です。
試験時間は120分(5問免除があれば110分)ですが、この時間をいかに適切に使えるか?で合否が決まります。
試験時間を均等に割らない
120分で50問を割ると単純計算では1問当たり144秒(2分24秒)ですが、このように機械的に解く事が合格につながるわけではありません。
そのためこの時間の使い方にも戦略が必要になるのですが、宅建試験の時間配分のポイントは以下の通りです。
②時間のかかる設問は後回しにする
③簡単な問題から解き始める
それでは各項目を具体的に見ていきましょう。
①マークを塗る・見直しの時間を確保する
直前期はまず10月の予定を空ける!という話をしましたが、何事もお尻から押さえるという事が大切になります。
この見直しの時間をどのくらい残せたか?が合否の最後の分かれ目です。
個人的にはこれが最重要だと考えていますので、必ず時間を作ってください。
残す時間は人によるのですが、以下の内容を確認できるだけの時間を残してください。
散々練習してきているので、こんな事起きるのか!と思いますが、本番はかなり緊張しています。
特に思うように問題が解けなかった場合は、全く落ちつかないまま時間が過ぎていきます(私がまさにそうでした)。
私も一瞬塗り間違いかけたのですが、一呼吸置き、落ちつかないままでしたが何とか正しくマークを塗りました。
これを防ぐ方法は以前もお伝えしていますが、解けているのに正解できないという最悪のケースにつながります。
宅建は1点で泣きますが、これで不合格になれば何のために勉強をしていたのか!という状態になります。
見直していると、なんでこんな問題に答えられなかったのか?と不思議に思う瞬間があります。
タイミングを変えて問題にあたる事で、解ける問題もあるのが試験の不思議なところですが、こういった効果もありますので、必ず見直しをしましょう。
ちなみに私は理想の見直し時間は15分程度と考えていましたが、本番では残り30分の段階で答えの判別がついていない問題が10問程度あったので、相当焦りました。
ここまでくると、分からないところは途中で切り上げてでも、見直しをしてマークする事を優先した方が結果にはつながります(私は10分程度で見直しとマーク塗りをしました)。
焦りすぎて塗り間違えかけた事は、先ほど述べた通りですが、ギリギリ滑り込んだ感じです。
②時間のかかる問題は後回しにする
宅建は難しい問題も、簡単な問題も同じ1点です(入試などでは問題によって配点が違います)。
そこで点を取りやすい所から解き始め、時間のかかりそうな問題は後回しにします。
時間がかかりそうな問題の私なりの見分け方は以下の通りです。
・選択肢の文章が長い問題(よく見ると簡単に解ける問題もあります)
・個数問題(宅建業法がメインなので、必ず解く必要がある問題ではある)
③簡単な問題から解き始める
②とほぼ同じ考え方なのですが、どんな人でも試験の初めは緊張していますので、自分が確実に解ける問題から解いて緊張をほぐしていきます。
この考え方では最初に宅建業法から解く事がお勧めです。
ちなみに私が最初に解いた問題は以下の問題です。
私は一番最初に解く問題は、宅建業法で誤っている問題を1つだけ選ぶ問題がいいと考えていましたが、まさにこの問題がそれに該当しました。
1.Aが、賃貸アパートの媒介に当たり、入居申込者が無収入であることを知っており、入居申込書の収入欄に「年収700万円」とあるのは虚偽の記載であることを認識したまま、その事実を告げずに貸主に提出した行為は法に違反する。 2.Aが、分譲マンションの購入を勧誘するに際し、うわさをもとに「3年後には間違いなく徒歩5分の距離に新しく私鉄の駅ができる」と告げた場合、そのような計画はなかったとしても、故意にだましたわけではないので法には違反しない。 3.Aは、建売住宅の売買の相手方である買主から手付放棄による契約の解除の通知を受けたとしても、すでに所有権の移転登記を行い引渡しも済んでいる場合は、そのことを理由に当該契約の解除を拒むことができる。 4.Aが、宅地の売買契約締結の勧誘に当たり、相手方が手付金の手持ちがないため契約締結を迷っていることを知り、手付金の分割払いを持ちかけたことは、契約締結に至らなかったとしても法に違反する。
宅建を勉強していれば、選択肢2が瞬時に間違いだと判断できます(いつも指標にしているLECさんの正解率では受験者全体で96.0%が正解している問題です)。
こういう明らかにこれだろ!という選択肢を選べる問題から最初は解き始める事がポイントです。
解く順番によるメリット・デメリット
各科目の時間配分
宅建の各科目の時間配分の目安ですが、私は以下のように考えています。
問題数に対して、権利関係の時間の占める割合が大きくなっていますが、1問あたり2分半です。
解いたことがある人は分かるかもしれませんが、権利関係の難易を考えれば妥当な時間配分だと思います。
ただこれも解くべき問題には3分、捨てるべき問題にはほとんど時間をかけないなど、状況によって流動的ですのであくまで目安としてお考えください。
開き直って権利関係は分かる問題だけやるから、25分で10問だけ真面目に解く、という受験生が過去にいましたが、彼の得点戦略上は正しかったので、無事に合格していました。
そして各科目をどのような順番で行うのが一番点数につながるのか?には個人差があります。
ただ科目の特性を踏まえて、それを自分に合わせていくのが大前提となります。
以下に、どの科目から行うのか?について、私が考えるメリット・デメリットをあげてみます。
パターン① 宅建業法から解く
パターン② 5問免除範囲or法令・税から解く
パターン③権利関係から解く
まとめ
どの科目から解き始めるかは、科目の目標(=自分の勉強してきた時間)によっても違います。
また解いてみて初めて分かる事も多いので、直前予想模試など問題フルセットを早めに解いて自分が解きやすい順番で解いていただければと思います。
時間がどれくらいあるか?は問題を解く集中力にも影響をします。
試験本番でどの順番で解くか?で点数は変わりますので、直前予想模試などを活用して時間配分のシミュレーションをしておきましょう。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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