こんにちは、坂上です。
宅建に独学で一発合格、働きながら合格を目指す受験生を支援しています。
働きながら宅建に合格するためにはコスパが重要です。
問45~問50はここ数年毎年同じ構成になっていますが、問49・土地は大げさではなく30分勉強すれば1点取れます。
ポイントは「悪い土地を探す」の1点ですので、解き方についてご紹介いたします。
土地は誤っているものを選ぶ
問49の土地の問題は、最も不適当なものはどれか?つまり誤っているものを探す問題です。
これは平成18年以降、同じですので、今年も同じように最も不適当なものを探す問題が出題されることが予想されています。
これは誤っているものを探すのと同じ解き方で解く事ができます。
誤っているものを探す問題は、時間の無い時には時間を省略することができますし、土地の問題は比較的誤っているものが見つけやすい文章になっています。
近年は自然災害に関する問題に偏っている
近年の土地の問題は、自然災害を絡めた問題が多く出題されています。
平成26~30年の選択肢20個のうち、自然災害を絡めたものは17個です。
その前の平成21~25年は20個中12個、さらに前の平成16~20は20個中2個でしたので、その偏りがよく分かります。
勝手な推測ですが、この10年で東日本大震災など大きな自然災害が起きていますので、不動産を扱う宅建士としてはよく知って欲しい!という出題者の意図を感じています。
土地の攻略は宅地としての安全性を判断する
そのため土地の問題は、自然災害と絡めながら、宅地としての安全性について聞いてくる問題がほとんどです。
そして土地の問題の攻略方法は、悪い土地に着目することです。
悪い土地、安全・宅地として適している → 誤り
悪い土地、危険・宅地に適していない → 正しい
という非常にわかりやすいパターンがあります。
悪い土地とは(災害・地すべり地など)
では悪い土地とは何なのか?
次の土地は悪い土地になりますので、 安全・宅地として適しているときたら誤っています(つまり正解の選択肢)。
崩壊跡地
地すべり地
断層(地すべり)
崖錐堆積地 (地すべり)
低地(洪水や地震時の液状化)
扇状地(土石流が起きると安全とは言えない)
悪い土地(宅地に適していない)
次の土地も悪い土地になりますので、 安全・宅地として適しているときたら誤っています(つまり正解の選択肢) 。
なお低地でも、扇状地、自然堤防、砂丘、砂州、昔の天井川は宅地に適しているなど、場所によっては安全!というケースもありますので、箇所も含めて覚えましょう。
山麓における土石流、土砂災害による堆積でできた土地や地すべりででき地形
台地・丘陵の縁辺部
台地・丘陵の小さな谷
切土・盛土にまたがる宅地
低地におけるデルタ地域、旧河川、自然堤防に囲まれた後背低地
谷底平野 、三角州
ではこれを踏まえて具体的な問題を見てみましょう。
問題演習
平成30年・問49
地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
2.台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。
3.大都市の大部分は低地に立地しているが、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。
4.低地の中で特に災害の危険度の高い所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の低い所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。
さあ、いかがでしょうか?
個別の選択肢を見ていきましょう。
パターンに当てはめて解く
1.山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。
悪い土地、危険・宅地に適していないのパターンですので、正しい選択肢になります。
2.台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。
豪雨という自然災害が含まれています。
悪い土地、危険・宅地に適していないのパターンですので、正しい選択肢になります。
3.大都市の大部分は低地に立地しているが、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。
地震災害など多くの自然災害が含まれています。
悪い土地、危険・宅地に適していないのパターンですので、正しい選択肢になります。
4.低地の中で特に災害の危険度の高い所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の低い所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。
特に具体的な指定はありませんが、災害という言葉が含まれています。
そしてこれは悪い土地、安全・宅地として適しているパターンですので、誤りです(ちなみに、危険度の高い所と低い所が逆になっています)。
土地の問題は毎年90%前後の正解率と非常に簡単な問題です。
少し勉強すればほぼ確実に解ける問題ですので、過去問や予想問題を解いて必要最低限の知識を身につけましょう。
今回もお読み頂きありがとうございました。
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