宅建の難易度とは?自分自身の勉強の仕方と得点から分析

宅建に独学合格

こんにちは、坂上です。

自分自身の経験を活かして、毎年宅建受験者の合格をサポートしています。

宅建は4択のマーク試験なので、適当に解いても結構取れるだろう!と思っていませんか?

実際に私が受験したのは平成28年度でしたが、本番での得点は以下のようなものでした。

権利関係   10点/14点

宅建業法   16点/20点

法令上の制限  5点/8点

税その他    1点/3点

5問免除    1点/3点

合計     37点/50点

合格点+3点で合格する事が目標でしたが、合格点が35点でしたので+2点での合格でした。

実際に受験するとよく分かるのですが、宅建は勉強した通りの結果が出ます。適当にマークをしたところが正解になって合格!ということに過剰な期待をすることは要注意です。

私の勉強の仕方と点の取れ方は、なるべくしてなった!という状況ですので、その詳細をご紹介する事で、勉強の参考にしていただければと思います。


自分の得点から宅建という試験の性質を分析する

直前期に捨てた単元はやはり不正解!



過去問や直前予想模試を解く中で、直前期に戦略的に捨てた単元もありました。

それは不動産登記法、抵当権です。

これらの問題はテキストに書いてあるような基本的な内容は得点できていましたが、難問も多く出る単元のため、深く追及するのはやめようと考えました。

本番の試験ではまさにこの3問を含めて4問が不正解、残りが全問正解というパターンでした。

それぞれの問題の正解率(LECさん)ですが・・・

民法総合・26.7%(差の大きい順50位→最も差がついてない)

抵当権・32.6%(差の大きい順43位)

不動産登記法・ 45.2%(差の大きい順23位)


ときちんと勉強していても正解できたか・・・というレベルでしたので、ここに時間を割かなくてよかった!という結果でした。


意外と取れない宅建業法


宅建業法に勉強時間を集中し、満点近い点数を狙っている受験生の方も多いのではないでしょうか。

私も宅建業法は18点は取れるだろう!と思っていましたが、実際は16点と意外と取れない事を実感しました。

実際に落とした問題と正解率・差の大きい順(LECさん)は以下の通りです。

問33・報酬額の制限 52.4%(差の大きい順20位)

問36・重要事項の説明 37.0%(差の大きい順10位)

問37・免許の効力 46.3%(差の大きい順46位)

問38・宅地建物取引士 44.4%(差の大きい順41位)


正解率が低い問題はことごとく落としていました。

ちなみに全て個数問題です。

しかもこの4問はほぼ同じページに固まっているのですが、これらの問題を解いている時には手ごたえがなく、得点源の宅建業法で落とした私は不合格を覚悟しました。


何かに頼る学習には不合格の危険性がつきまとう


この問題の正解率を後々見た時に、これなら解けないかもな~と思いつつも、何に偏りを持つ(宅建業法頼み)危険性を感じました。

私の場合は、権利も得意としていたのと、宅建業法でも他の問題を落とさなかったので何とかなりましたが、このパターンだと不合格になっても何らおかしくありません。

ちなみに正解率20%台の問題が、法令上の制限でも2問、税その他でも1問あり、当然のようにこれらの問題も落としています。

抵当権など取ろうとしなかった問題も取れませんでしたし、取りにくい問題(=正解率が低い問題)もやはり取る事ができないものです。

そしてそれ以外でも、以上か超か自分の覚えた事が曖昧なために落としてしまった問題がありました。


ラッキーパンチには期待しない!


私も心のどこかではマークシートであり、4択だからよく分からない問題でも偶然正解できるだろう!と思っていましたが、本番ではそういう偶然は全くありませんでした。

確信を持って答えた問題は正解、曖昧なまま答えた問題は不正解でした。

他の合格者の方にはそういうものではないのかもしれませんが、宅建は正解できる問題しか正解できない試験である!というのが私の結論です。

しかしそれでも取るべき問題を全て取れば合格できました!

宅建が取るべき問題を解けば、合格する性質の試験である事はお伝えしてきましたが、本番が一番この重要性を認識させました。


本番同様の演習で急なスランプ!?になる理由

過去問をただ覚えただけ!では点が取れない


本番同様の問題演習の行う中で、これまでと同じように得点ができない!つまり急なスランプに陥る事があります。

得点が伸び悩む背景には色々な理由があるのですが、1つには宅建の学習は過去問ベースですので、繰り返し解くうちに答えを覚えてしまうという事があります。

一番最悪なのは、この問題の正解の選択肢は3!のように覚えてしまい、ほぼ思考が停止してしまっている状態です(そんなバカなと思いますが、毎年このタイプの受験生がいるのです)。

その状態で過去問を本番同様の50問セットで解くと、その問題の答えを覚えているので、本質をほとんど理解していなくても解く事ができます。

しかし、直前予想模試など初見の問題を解くと、違う形式で問題が出てくるため解く事ができない…という状態に陥ります。

宅建で出題される内容について、本質的な理解をしていれば問題がないのですが、表面的な理解しかしていない場合は本番でも不合格になります。

早めに直前予想模試を解く事を勧めているのは、残り1か月半あれば、表面的な理解を本質的な理解に深める事が可能だからです。


本質的な理解と表面的な理解

表面的な理解と本質的な理解の違いはなんでしょうか?

それはただ単に事象を覚えている状態が表面的な理解、どうしてそうなるか?という理由や背景を含めて覚えている状態が本質的な理解です。

表面的な理解とは意味や背景がある事でも、ただ暗記して覚えてしまっているケースです。

一方、本質的な理解とは意味や背景がある事は、それも踏まえて覚えている事です。


国土利用計画法は何のためにあるか?


例えば国土利用計画法の事後届出の問題は、宅建では非常によく出題されます。

国土利用計画法は、無茶苦茶な土地の取引による地価の急上昇を防ぎ、土地利用の適正化を図ることなどを目的として制定された法律です。

土地の価格が急に上がるのは、転売など短期間に何度も売買を繰り返した時です。

そして取引される土地の面積が大きいほど、その影響度は増します。

つまり、大きな面積を、売買するという2点が揃うと土地の価格が上がる=国土利用計画法の規制の対象になるのです。

この意味を理解していれば、事後届出制度の対象になるのが売買や交換など、お金が発生する取引(対価を伴う取引という言い方をする)であるという意味が分かります。

また取引される土地の面積が大きいものが規制の対象になりますので、市街化区域で2,000㎡以上と一定の大きさになる意味が分かります。

これが本質を理解しているという事です。

一方、抵当権が設定される場合は?どうなるかなど、理由や背景をおさえずに覚えるのが表面的な理解です。


表面的な理解をしている場合の対処方法


要するに基本的な考え方を理解する事で、多くの問題を解けるようになるのが本質的な理解で、この場合はこうなるという事を1つ1つ覚えるのが表面的な理解です。

宅建は当たり前ですが、全く同じ問題ばかり出るわけではありません。

同じ考え方で解ける似たような問題が数多く出るのです。

この2つは似てるようで全く違いますので、過去問だけ解いて(特に4択でしか解いてこなかったケース)理解したつもりが不合格!というケースは多々あります。

初見の問題を解くと、自分がどのような理解の仕方をしているかが分かります。

もし自分がこの状態に陥ったとしても、心配はいりません。

表面的な理解であったとしても、知識自体はありますので、後はその背景や理由まで含めて把握をすればいいだけです。


背景や理由まで把握するうえでの注意点


これは宅建に限らずですが、試験勉強あるあるで、「解説を読んだら、何だそんな事か!」と思う事です。

解説とは読んだら、その問題の答えが分かるように書かれているものです。

だからそれを読んだら、なぜ答えがそうなるのか?を理解できるのは、ある意味当たり前なのです。

要するに解説に書いてあるような知識を、自分が、本番で発揮できるレベルで覚えているのか?を問われているのが試験なのです。

試験落ちてしまう人のうち、この解説を読めば分かるけど、自分一人では解けないというパターンに当てはまる人は決して少なくないです。

解説を読んだら分かるから大丈夫!というような思考問題は、解けなかった自分をなぐさめること以外、何らプラスにはなりません。

解けなかった事実と向き合い、次に似たような問題が出た時には必ず解けるまで理解を深めてください。


今回もお読み頂きありがとうございました。


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