宅建って難しいの?合格率・受験者数から見える宅建の難易度

宅建に独学合格

こんにちは、坂上です。

働きながら宅建に独学合格、それをノウハウ化して毎年宅建の受験者を支援しています。

宅建は働きながらでも、しかも独学で合格できる資格試験です。

独学で宅建に合格できる!働きながら宅建に合格する勉強法

それは宅建という試験を他の試験と比較することで、よりわかる部分もあります。

また試験を良く知ることで、その難しさも分かるのですが、逆に言えば、何が大変なのか?かが分かることは重要です。

ただ何となく難しそう…というイメージを持つのではなく、宅建が難しいと言われるのは○○の部分、でも××をすれば対応できる、ということです。

一番分かりやすいのは合格率受験者数の比較です。

中心に他の資格と比べることで、何となく難しい!ではなく具体的なイメージを持ち、合格に近づきましょう。


宅建の合格率は約15%

他の国家資格と比較すれば合格しやすい試験



宅建の受験者数は約22万人、国家試験としては最大級の受験者数であり、そのうえ受験者6年連続で受験者数が増えています。

合格率は15%前後になることが多いのですが、時々約17%にまで上がります。

年度受験者数合格者数合格率
2010年186,542名28,311名15.2%
2011年188,572名30,391名16.1%
2012年191,169名32,000名16.7%
2013年186,304名28,470名15.3%
2014年192,029名33,670名17.5%
2015年194,926名30,028名15.4%
2016年198,463名30,589名15.4%
2017年209,354名32,644名15.6%
2018年213,993名33,360名15.6%
2019年220,797名37,481名 17.0%


合格率が近い資格には税理士(科目別)がありますが、受験者数は約3万人ですので、限られた人が受験したうえでこの合格率になっています。

そのため税理士に合格するために必要な学習時間は約3,000時間と言われており、宅建の250~300時間の約10倍です。

イメージ通りかもしれませんが、こういった難関と言われる国家資格と比較すれば、宅建はかなり合格しやすい難易度と言えます。

一方、日商簿記は3級で50~100時間以上と言われ、合格率は50%前後ですので、宅建はこれと比べると難易度が高い資格です。

本格的な勉強が必要な資格と比べればかなり簡単だが、大勢の人が受ける資格と比べると難しい!というのが宅建の難易度です。


難易度の理由は??

受験者20万人以上!1点差で泣く多くの受験生がいる



1点差で落ちてしまった…という話をよく聞きますが、受験者が20万人以上いる試験ですので、この1点には多くの受験生がいます。

これは私が受験した平成28年度の自己採点分布ですが、34点の山が大きくなっています(この年の合格点は35点ですので、その1点下の受験生が1番多い)。

(宅建士LAB 平成28年度自己分析 参加者2,000名以上)



問題を読み間違えた、最後の2択で迷った、ケアレスミスをしてしまった…宅建ではこういったミスで1~2点を失って不合格というケースが多々あります。

これが宅建が受かりそうで、受からない…と言われるところでありますが、難易度以外でもこういった面を理解しておく必要があります。



一発勝負の試験の難しさ



宅建の試験は年に1回しかありません。

前の年に1点差で落ちてしまった受験生なら楽に受かるだろう!と思ったら大間違いで、1年後にはかなりの内容を忘れています。

私の周りにも連続で1点差不合格の経験をした受験生がいますが、この1年に1回しかないということも宅建の数値以外の難易度につながっているような気がします。



宅建と関連する資格との難易度比較

ファイナンシャルプランナー(FP) 宅建とのW受験が多い



宅建の受験をする人が受験を検討するのがFPであり、FPの受験をする人が受験を検討するのが宅建…とどちらも資産を扱い、学習内容も重なることからW受験をする方が結構います。

FP2級の受験者数は1.5万人~2万人、合格率は40%前後ですので、数値上の難易度は宅建の方が上いう結果になっています。

この数値以上に宅建の方が難しく感じるのは、FP2・3級が年3回受験できるのに対して、先ほども取り上げましたが宅建は年1回の一発勝負ということです。

単純に難易度が…ということに限らず、一発勝負の緊張感はかなりのものがあります。



マンション管理士 宅建よりも難しいが…



マンション管理士の受験者数は約1.2~15万人合格率は8%前後と宅建より難易度が高い試験です。

必要な学習時間も一般的には約600時間と言われており、先に宅建合格したうえで、次に合格を狙う!というのがW合格の王道パターンのようです。

ただし、これは個人的な見解ですが、マンション管理士と比較して、宅建士=不動産業で独立、不動産・金融業界の就職に有利のようなイメージは持てるため、宅建士の方がお得感が強いような気がします。

実際に不動産管理会社で仕事をしていても、この資格を取るように!と会社から言われたことは全くありません。

当然、マンション管理士の資格をフル活用して、仕事をされている方もいらっしゃいますので、あくまで私の個人的な見解ではあることを改めて強調しておきます。



行政書士



私の身近でも行政書士を取っている人で宅建士という方は多いのですが、行政書士の受験者数は4万人前後、合格率は10%前後です。

法律の学習経験にもよるため、学習時間は500~800時間と他の資格と比較すると、幅が広く語られがちです。

いずれにしても宅建よりは難易度が高い試験であると言えます。

宅建の難易度は、合格率や受験者数という観点でいえば、他の法律系の国家資格と比較すると難しくなっています。

士業の仕事内容や難易度については、こちらのブログをご参考にしてください。

行政書士と司法書士って何が違う?10分で分かる8士業の職業・難易度紹介

また資格試験の仕事内容と報酬については、こちらのブログをご参考にしてください。

資格を取ると稼げるの?社会人でも取れるおすすめの資格


宅建の合格率を上げる方法

不動産業界で働いていれば5問免除が受けられる



不動産業界で働いている方であれば、宅建の合格率を上げる方法があります。

宅建登録講習、通称5問免除と言われる制度です。

5問免除と言われる理由は、宅建試験の問46~50の5問は全問正解扱いになるところからきています。

本番で5点が確保されている事は非常に大きく、2019年の試験では5問免除者とそうでない人に7%以上の合格率の差があります。

年度全体5問免除者非免除者
2015年15.4%20.2%14.1%
2016年15.4%20.0%14.1%
2017年15.6%19.9%14.3%
2018年15.6%20.6%14.1%
2019年17.0%22.9%15.2%



実際に1点足りずに不合格になった受験生で、この5問免除を受けてさえいれば合格!というケースを非常に多く見てきました。

宅建に40点以上で合格する実力者であれば、5問免除範囲の問46~50は満点を取れるくらいの難易度ですが、ギリギリの受験生であれば5問のうち1~2問は間違えます。

受講費用を払って2日間の講習を受ければ、ほぼ100%この資格を得られますので、不動産業界にお勤めの方には受講を薦めています。

費用は各機関によって異なりますが、15,000円~16,000円がボリュームゾーンで、そこから早期割引などで数千円安くなるというパターンが多くなっています。


5問免除のメリット



5問免除のメリットは、5点が保証されていること以外にもあります。

免除される5問分の範囲については、何もしなくても点が取れますので、勉強する必要がありません。

5問免除の範囲は、宅建の直前期に勉強するのが一番効率がいいのですが、直前期には他にも色々やりたいことがありますので、やらなくてもいい内容があるというのは合格率を上げるうえではプラスになります。

他のメリットとしては、通信講座などが安く受講できます。

5問免除を持っている受験生は合格率が高い=有望な顧客なので、通信講座や資格塾でも受講料が割引されるなど優遇を受けられる事が多いのです。

宅建は独学でも合格できますが、さらに合格率を上げるうえでは、通信講座は大きな後押しになります。

まとめ


宅建に限らずですが、資格試験は合格率や受験者数、難易度などを知れば、どのように対策をしたらいいかがわかります。

そして宅建は国家資格の割には、短い時間で合格できる試験、私に言わせるとおいしい資格です。

また不動産業界で働かれている方であれば、5問免除を利用しない手はありませんので、是非ご活用ください。

相手を知ることで宅建の合格に近づきますので、参考にしていただければと思います。

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