働きながら資格獲得!宅建に独学合格する勉強法

宅建に独学合格

こんにちは坂上です。

仕事の合間の独学で宅建に一発合格、そのノウハウを活かして累計数百名の宅建受験者の支援をしたことがあります。

宅建士とは宅地建物取引士の試験であり、毎年10月第3週の日曜日に行われます(2020年度は12月も実施)。

非常に人気のある資格であるため、受験生はこの数年増え続け、2019年は22万人を超えました。

そして合格率は毎年15%前後、6人に1人しか合格できません。

かなり狭き門だな…と思っていいのですが、受験者の80%以上は働いている人です。

つまり働きながらの勉強で、しかも独学で合格できる試験です!

受験するうえで気になるのは以下のようなことではないでしょうか?

ぶっちゃけ何時間勉強すれば合格するの?

どんなことを勉強すればいいの?

どうやって勉強をしたらいいの?


テキストって何を、どうやって使ったらいいの?


などなど、基本的なポイントをおさえておくことで、勉強の効率はかなり上がりますので、私の経験を交えて1つ1つご紹介していきます。


働きながら独学で宅建合格を狙うなら250時間勉強!

3か月で合格するなら毎日3時間の勉強が必要



一般的に宅建に必要な学習時間は250~300時間と言われています。

仮に3か月で合格しようとするなら、3か月=約90日で単純計算すると1日3時間の勉強が必要です。

通信教育や塾などを活用すると、要点を中心的に行いますので、もう少し短縮できる可能性がありますが、独学ではこれだけの時間が必要になります。

ご自身のスケジュールを考えてみて、毎日3時間の学習時間を作り出せるでしょうか?

残業で遅くなる日もあれば、飲み会が入る日もあるのが社会人というものです。

しかも1日勉強をさぼると、仮に次の日に取り返そうとすると6時間…これは無理!!と思う方が多いのではないでしょうか。

では半年間かけてコツコツやれば独学でも宅建に合格…と言うのは簡単ですが、独学で半年間もモチベーションを保つのは非常に大変です。

働きながら宅建に合格、しかも独学で合格するのは大変なので、勉強の仕方にはコツが必要になるのです。

大人になってからの勉強は学生時代と少しやり方が違いますので、こちらの記事も参考にしてみてください。

宅建ってどんなことを勉強するの??

宅建業界のルール(宅建業法)が一番の得点源



宅建の合格点は50点満点で35点前後です(ただし最近は高得点化の傾向があります)。

そして50点(全て1問1点)の内訳は、以下の通りです。

権利関係:14点

法令上の制限:8点

税金・その他・5問免除範囲:8点

宅建業法:20点

一目で分かりますが、一番配点が大きいのは宅建業法で、それには理由があります。

宅建業法とは、宅建業界(不動産業界)で働くためのルールであり、この業界で働くうえでは絶対に覚えておく必要がある内容になります。

この宅建業法で満点=20点取れれば、残り15点で合格…と考えた方、そこまで甘くはありませんが、宅建業法は真面目に勉強すれば17~18点は取れるようになります。

これはなぜかといえば、宅建業法の特徴を表にしてみましたが、範囲が非常に狭い&過去問と似た問題が出題されるからです。

宅建の問題集は過去問をもとに作られていますので、独学でも基礎知識を身につけて、問題集を解き続ければほとんどの問題が解けるようになります。

宅建に独学で合格するためには、宅建業法では高得点!これがまず絶対条件です。


最も差がつくのは権利関係(主に民法)


独学で宅建に合格するためには、宅建業法での高得点が前提となるのですが、それだけで合格できるわけではありません。

足を引っ張るものがあると一気に合格が厳しくなるのですが、一番足を引っ張りがちなのが権利関係(ざっくり言えば民法)です。

権利関係は14点と宅建業法の次に配点が多くなっています。

そのうえ権利関係とは法律の勉強ですので、そもそも言葉が分からないところからはじまり、理解をするのに時間がかかります。

そのためあまり勉強せずに宅建を受験する方が多いのですが、その場合4~5点しか取れない=10点前後失い不合格…というパターンがよく見られます。

だからこそ差がつくのですが、この権利関係で大コケしない!というのが宅建に独学で合格するためのコツです。

権利関係の特徴を表にしてみましたが、民法という点でいえば範囲が膨大であり、問題が難しいということです。


そもそも勉強すること自体が非常に負荷がかかるのと、過去問や予想問題を解いていても勉強したことが無い範囲に頻繁にあたる…というのが権利関係なのですが、イラストにもあるように学習すべき範囲は限られています。

つまりこの限られた範囲を集中的に解く事が「コスパの良い学習」です。


宅建ってどうやって勉強するの??

暗記は最後に!宅建独学合格のためには学習の順番が大切

ではどのように勉強していくか?ということですが、宅建は資格試験であり、合格するためには暗記が必須です。


そこで勉強のコツとしては暗記中心の学習は最後に回すことです。

暗記だけすれば点が取れるものは、試験の直前に勉強する方が忘れづらくなり、本番での得点につながります。

暗記の比重が大きいのは、法令上の制限・税その他 → 宅建業法 → 権利関係 ですので、この逆、権利関係 → 宅建業法 → 法令上の制限・税その他の順番で勉強をします。

特に最後に行った方がいい内容については、こちらの記事にまとめましたので参考にしてみてください。




3×3は9であり、そこに特に意味はなく暗記すればいいだけです。

こういったただ暗記すればいい!という学習もありますが、意味を理解して覚えると学習が効果的になるものがあります。

宅建でそういった学習にあてはまるのが権利関係です。

意味を理解する学習は大変なのですが、一度理解すると忘れづらいという性質があります。

そういったことも権利関係を最初に勉強することをおススメする理由なのですが、独学ではこの理解をするということが非常にハードルが高いのです。

ではどうすればいいのか?といえば、これは単純で知っている人にわかりやすく教えてもらうことです。

このブログでも権利関係については、イラストを使って内容をとりあげていきますので、そちらも参考にしてください。


宅建は過去問を中心に勉強しましょう!



宅建は過去問を中心に勉強すれば、独学でも合格することができます。

その根拠は合格点を見れば分かりますので、以下直近10年間の合格点の推移を見てください。

平成23平成24平成25平成26平成27平成28平成29平成30令和元令和2
36333332313535373538



直近10年間のうち6回が33点~36点とほぼ同じような点数になっています。

これは試験問題を作る人間の心理になると分かるのですが、ある年は合格点が40点で、次の年は25点のように極端な点数になるというのは避けたいところです。

そこで同じような点数になるように問題を作ろう!とした時に、一番確実なのは、同じような問題を作ることです。

実際に令和元年(2019年)の宅建でも、過去の問題と全く同じ問題が出ていますので、見てみましょう。

【令和元年・問13・選択肢2】区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
【平成25年・問13・選択肢1】区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。



全く同じです。

忙しい社会人にとって、過去問を中心に勉強することが効率的な勉強かが分かります。

しかも過去問中心の勉強で覚えるべきは基本的な内容だけで合格できます。



特に独学で宅建の勉強をする場合は、無駄な事をやってしまう、勉強内容が足りない…など非効率なことをやりがちですので、過去問を中心に勉強をすることをおススメします。


過去問を見てテキストを購入する



宅建の独学学習の主役はテキストと問題集(過去問)です。

個人的には、ここに直前予想模試や学習本などが加わるとベストだと思いますが、この2つが中心になるのは間違いありません。

特に重要になるのは過去問で、テキストだけ勉強して合格した人は見た事がありませんが、過去問だけ勉強して合格した人は何人も知っています。

大手の出版社であれば、テキスト・過去問・予想問題・漫画など同じシリーズを揃えています。

そこで私のおススメは、相性がよさそうな過去問を最初に選んで、同じシリーズのテキストなどを購入するすることです(テキスト選びは以下の記事を参考にしてください)。



ちなみに私が使ったのは「うかる!宅建士」シリーズです。


このテキストを選んだ理由ですが、まさに先ほどの「相性がよさそうな過去問を最初に選んで、同じシリーズのテキストなどを購入するすること」の流れによります。

また私は宅建の全体像をつかんでから勉強することをおススメしていますので、最初に漫画を読みました。

自分に合ったテキスト・問題集を選びましょう!

最後は予想問題集を使って仕上げる事をおススメしますが、以下の記事を参考にしてください。


過去問は最低3回繰り返す

1回目・2回目・3回目 それぞれの目的を持って活用する



問題集を買うと、何回目か?という目印としてチェックボックスがあるのですが、3つであることが多いです。

これは宅建に独学で合格するなら、3回は繰り返すように!というメッセージとも読み取れます。

私もこのチェックボックスを上手く使って勉強することをおススメしますが、1回目・2回目・3回目とそれぞれの目的を持って活用することが、忙しい社会人には効果的です。

1回目は、テキストで勉強した内容が実際の問題ではどのような形で扱われるのか?を知ることに使います。

問題が解けたかどうかの優先度は低く、解説をじっくり読み、あ~テキストにもこんなことが書かれていたなぁと思う段階です。

2回目は、1回目で読んだことがどの程度理解できているか?を確認するために使います。

2回目以降の注意点は、ただ答えを覚えてしまっていないか?という点です。

宅建は同じような問題が出ますが、同じような考え方・知識で解ける問題が多いということですので、解くための考え方・知識を得られているか?を意識してください。

3回目は、1回目と2回目で間違えたところを中心に解くことをおススメします。

チェックボックスに○・△・×などをつけておくと、どの問題を優先的に解くべきか?がパッと分かりますので、それを活かしながら問題を解いていきましょう。

最低3回という話をしましたが、回数はあくまで目安であり、目的は本番で問題を解く力をつけることです。

3回やっても理解していないな…と思えば4回・5回と繰り返せばいいだけですので、合格する力がつくまで繰り返しましょう。


まとめ


宅建に合格するための学習時間250~300時間の捻出を働きながら行うのは結構大変です。

しかし試験を分析してみると、過去問を中心によく出る内容を勉強すれば合格することができます。

そしてどのテキストも過去問から逆算して内容が作られていますが、その中でも自分に合いそうなものを選びましょう。

あとはそのテキストや問題集を繰り返し学習すれば合格は見えてきます。

勉強開始については早ければ早い方がいいので、本気で合格を目指すのであれば、1日でも早く始めていきましょう。

今回もお読み頂きありがとうございました。



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